【今月のたけぞう氏ピックアップテーマ】 サーバー冷却関連銘柄5選
2026.06.29 (月)
人工知能(AI)の基盤であるデータセンターの電力消費抑制が課題となっています。データセンターは、大量のサーバーやネットワーク機器を管理し、データの保存や処理、管理などをする施設です。サーバーやネットワーク機器を24時間365日安定して稼働させるために、日々厳格な管理が行われています。その中でも特にデータセンターの運用を支えているのが「冷却システム」です。
サーバーや電子部品は熱に弱く、高温環境下で長時間稼働させると部品の劣化が著しく進みます。冷却によって適正温度を保つことで、機器の寿命を延ばすことができるため、非常に重要な役割を持ちます。また、24時間365日稼働し続けるデータセンターでは、こうしたリスクを確実に抑えることが求められるため、冷却設備は、安定運営を支える最も重要なインフラと位置づけられています。
そこで、今回はデータセンターの冷却に携わる企業を紹介します。
富士電機(6504)
エネルギー、インダストリー、半導体、食品流通の4つのエネルギー・環境事業で持続可能な社会の実現に貢献する企業です。データセンターのサーバー冷却にかかる電力消費を85%削減する新技術を開発しました。冷水の生成には主にチラー(冷凍機)が使われていますが、同社はこれまでにない画期的な冷却機として「エジェクタ冷却機」を新たに開発し、2026年6月下旬に発売を開始予定と公表しています。
ダイキン工業(6367)
世界シェアトップクラスを誇る世界有数の空調総合メーカーです。データセンターの冷却システムを手掛ける米国の新興企業ダイナミック・データ・センターズ・ソリューションズを2025年8月に買収しました。既存の大型空調に加えて、DDCSのサーバー冷却技術を活用し、北米を中心に成長市場を開拓すると説明しています。同社は昨年、北米のデータセンター冷却市場の動向について、2025年時点で約1.1兆円規模、2030年には約2.7 兆円規模に拡大すると見込まれ、約2.5倍と非常に力強い成長が続くと予想しています。その中で、同社は2030年には、2025年度比で市場成長を上回る約3倍以上、事業規模 3,000億円以上を目指します。
ダイダン(1980)
大手総合設備工事会社です。電気工事、空調工事、水道衛生工事、消防施設工事および機械器具設置工事の設計、監理、施工などを請け負っています。同社製品は、データセンターなどに向けて、外気や水の「気化熱」を活用した高効率な間接蒸発式空調システムを採用し、年間を通して電力消費を抑えつつ確実に機器を冷却します。空調熱源の冷温水および冷凍機用冷却水ポンプを流量制御し、消費電力を約60%削減しています。
富士通(6702)
日本最大級の総合電機メーカー兼ITベンダーです。同社は昨年、米スーパー・マイクロ・コンピュターおよびニデック(6594)とデータセンターのエネルギー効率向上を目指し、世界トップレベルの電力使用効率実現に向けた協業に合意しました。3社は、Supermicroの高性能なGPUサーバーと、同社の世界トップクラスのスーパーコンピューターやミッションクリティカル領域向けサーバー群に搭載し40年培ってきた水冷ハードウェア技術に加えその知見をベースに開発した水冷監視制御ソフトウェア、ニデックの高性能かつ高効率な冷却システムを組み合わせ、エネルギー効率に優れたデータセンター運営を可能にするソリューションを開発します。
古河電気工業(5801)
光ファイバーや電線、自動車用ワイヤーハーネスなどを手がける大手非鉄金属メーカーです。今年3月データセンターの装置を放熱・冷却する部品を増産するためフィリピンなどアジア各国で550億円を投資すると発表しました。同社は、「水冷・液浸技術の導入」しています。AIサーバーやデータセンターなどで発生する膨大な熱を、空気(空冷)の代わりに水や特殊な冷却液を用いて効率的に冷やすシステムを取り入れています。水冷・液浸技術は、AIの普及による発熱量増加の課題を解決する切り札として非常に好評です。
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