夏の新しい習慣「お盆玉」とは?その由来や金額の相場を解説
2026.07.27 (月)
8月のお盆は帰省シーズンですが、孫や親戚の子どもへ「ちょっとしたお小遣い」を渡す習慣として「お盆玉」が注目されています。とはいえ「お盆玉とは?」と聞き馴染みのない人も多いかもしれません。
本記事では、お盆玉とはなにかを解説するとともに、由来や金額相場、現金以外アイデアなどお盆玉に関するポイントを解説します。
お盆玉とは
お盆玉は「夏のお年玉」とも呼ばれ、お盆に子どもへ渡すお小遣い・心づけのことを指します。8月中旬のお盆に集まったタイミングで、祖父母や親戚などから子どもへ少額の現金やプレゼントを渡すというものになりますが、お年玉ほどかしこまらず「帰省してきてくれてありがとう」「成長したね」といった気持ちを形にするイメージに近いでしょう。
お盆玉は全国共通の伝統行事というより、家庭ごとに取り入れ方が異なる“新しい習慣”とされています。そのため、親戚間でも相手の家庭が知らない可能性もあるので、渡す側の自己満足にならない配慮が大切です。
なお「お盆玉」という言葉は「お年玉」になぞって名付けられた造語で、2010年に祝儀袋やポチ袋メーカーである株式会社マルアイが商標登録し、多様なデザインのお盆玉袋を製造・販売しています。名前がつき、専用の袋が出ることで、各家庭に点在していた「お盆に渡す」行為が見える化され、少しずつ習慣として意識されやすくなりました。
お年玉とお盆玉の違い
先述の通り、お盆玉はお年玉のような全国的に定着した風習というよりも知っている人が増えつつある段階にあり、誰もが当たり前にやっている習慣ではありません。株式会社マルアイが行ったお盆玉に関する実態調査でも「お盆玉」の認知度は2026年時点で約3割程度という結果になっています。
参照:『2026年お盆玉に関する実態調査』を実施しました。|ニュース|株式会社マルアイ(※外部サイトに移動します)
そのためお盆玉が突然だと受取側の親にとっては「お返しは必要?」「うちも用意すべき?」と気を遣う場面も起こりえますので、その点は注意しておきましょう。
また目的や金額感、受け取る側の捉え方に違いが出やすいというのも特徴のひとつです。
お年玉は年始の挨拶とセットになった年中行事で、子ども側も「もらう前提」で期待しやすい傾向があります。一方お盆玉は、あくまで“帰省時の心づけ”に近く、有無は家庭によって異なります。また子ども側の意識もお年玉ほど高くない傾向にあります。
金額感も一般的にはお盆玉のほうが控えめにするケースが多いです。お年玉とお盆玉、年に2回しっかり包むと経済的負担が大きくなりやすいため、「お年玉はメイン、お盆玉は少額」など役割分担を決めておくと家計的にも気持ち的にもよいでしょう。お年玉よりも“関係者の合意”が大事な習慣なので、取り入れる場合、最初は軽いお小遣い・お菓子程度から始めるのが無難に思われます。
お盆玉の由来と広まった背景
お盆玉の由来としてよく語られるのが、一部地域にあった「お盆小遣い」です。昔、商家へ奉公に出ていた子どもがお盆に実家へ戻る際に、衣服や履物などを渡されていたという話があり、これが「お盆小遣い」につながっていると考えられています。もともとは現金に限らない支援の意味合いが強かったようにも思われます。
こういった由来を知っておくと、お盆玉は現金に限らず、家計方針などに合わせて品物や体験を贈るなど選択肢も広げやすくなります。
お盆玉の相場感
“心づけ”といいつつも、実際どのくらいの現金または金額相当のものを渡せばいいのか悩むところです。
株式会社マルアイが2026年に行ったお盆玉に関する実態調査(※外部サイトに移動します)では「夏にお盆玉をあげる」と回答した人のうち、その多くは渡す相手にかかわらずお盆玉の金額を「1,000円~4,999円」と回答しています。
調査からも年齢や関係性などにもよるものの、お年玉より控えめにし、無理のない範囲で渡す人が多い傾向にあります。お盆は親戚が一同に会いやすく、子どもの人数も増えがちです。全員に同額で渡すか、年齢で差をつけるかを事前に決めておくと、渡す場の気まずさや不公平感を減らせます。
年齢別の目安金額
一律で渡す場合もあれば年齢などで金額感を調整するという場合もあります。では年齢(学年)に応じて考えるときの渡す目安金額を考えてみましょう。
お盆玉の場合、未就学児が500〜1,000円、小学校低学年は1,000〜2,000円、小学校高学年は2,000〜3,000円、中学生が3,000〜5,000円、高校生が5,000〜10,000円程度がひとつの基準になりやすいです。学年が上がるほど交友費や部活関連の出費が増えるため、少し上げると使い道も広がります。お盆玉は“ちょっとした”位置づけのため、低めのゾーンから始めても十分といえるでしょう。
ほかにも関係性が近い孫にはやや手厚く、親戚の子には控えめにするなど、距離感で差をつけるのは自然な調整です。ただし親戚が集まる場で差が見えると気まずくなりやすいので、その場にいる子ども同士の金額差は小さくする、渡すタイミングを考慮するなどが大切です。
現金以外で贈るお盆玉アイデア
ギフトカード・お菓子・文房具など“受け取りやすい形”にするのも、お盆玉の現代的な選択肢です。使いやすさで選ぶなら、図書カードなどのギフトカードは定番です。子どもが自分で選べる楽しさや「変なものを買わないかな」という親の不安が減るというのも強みといえます。
小さい子にはお菓子やおもちゃ、学齢期には文房具や本など実用性があるものが喜ばれます。「あなたに合うものを選んだ」というメッセージが伝わると、お盆玉というイベントとしての価値も上がります。
お盆玉の渡し方とマナー
お盆玉に馴染みの薄い家庭もあるため、渡すタイミング・言い方・親への配慮を意識するとトラブルを避けやすくなります。
渡すタイミングに正解はありませんが、帰省の挨拶が落ち着いたときや食事の後など人目が集まりすぎない場面が渡しやすいです。落ち着いた時間のほうが気持ちは伝わりやすくなります。渡す際も「夏休みの間、好きなことに使ってね」「帰ってきてくれてうれしいから少しだけ」など、相手に目的が伝わる言葉を添えるとよいでしょう。
もっとも大事なのは受取側の親への配慮です。高額を避けたり、渡した後に親へ一言「少しだけ渡したよ」と共有するなどの相手の家庭方針に影響を与えないような動きをするのがマナーです。
お盆玉のメリット・デメリット
お盆玉のメリットは、子どもが素直に喜び、家族の会話が増える点です。お正月に会えない場合の“代わりのお年玉”として機能することもあり、帰省のイベント性を高められます。
一方デメリットは、金銭的負担が積み上がりやすいことです。1人あたりは少額でも、孫や親戚の子が多い家庭ほど総額が大きくなり、毎年のプレッシャーになりうる可能性があります。また家庭ごとの価値観の差も重要です。「あげるのが普通」となった瞬間に、しない家庭が気まずくなることがあります。
お盆玉の有無を事前に親同士で軽くすり合わせたり、お盆玉を渡す際は無理のない額にすることが関係を壊さないコツです。
まとめ
お盆玉は子どもへ渡すお小遣い・心づけで、あくまでも「気持ち」を形にする夏の習慣です。相場を目安にしつつ、家庭内・親戚間の事情に合わせて無理のない範囲で取り入れましょう。
またお盆玉は言葉としては新しく、知らない家庭もあるため、相手に合わせた距離感や配慮が大切となります。「喜ばせたい」という気持ちを、相手が受け取りやすい形に整えることが、お盆玉の意味を伝える近道になります。
※『お盆玉』は株式会社マルアイの登録商標です。
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