
以新伝心 みてきた「日本最大級の防衛展示会」
2025.06.24 (火)




みてきた「日本最大級の防衛展示会」
日本政府の後援のもと、国内最大級の防衛・安全保障関連の展示会であるDSEIJAPANが5月21~23日に幕張メッセにて開催された。第3回目となる今回の展示会には、国内外から450社以上の出展がある盛大なものであった。DSEIは英国で隔年開催されている世界最級の防衛総合展示会で、DSEIJAPANは日本版である。日本政府が日本の防衛産業育成に向け本腰を入れるなか、日本で唯一の大規模統合防衛・安全保障関連の展示イベントとして国内外から政府や軍の要人が多数視察に訪れていた。

第3回は最も盛大だったようだ
大きな動きがみられる「防衛産業」
DSEIJAPANの歴史は新しく、2019年に初めて日本で開催された。日本版のDSEIが日本で開催されることになった背景としては、最近の日本の防衛費拡大、日本政府の防衛産業育成の動きがビジネスチャンスとしてみられているといってよいだろう。日本政府は近年の日本を取り巻く安全保障に対する懸念を背景に、防衛力の抜本的な強化への取り組みとして、2023年度から2027年度までの5年間の防衛予算を43兆円とその前の5年間の27.5兆円から大幅増を決定したが、トランプ政権からは更なる増加が求められる可能性が高く、関連企業にはビジネスチャンスが広がるだろう。
日英伊の共同プロジェクトなどホットな話題満載

日英伊の共同プロジェクト「GCAP」
DSEIJAPANの注目ブースの一つが日英伊の3か国共同で開発をすすめる次世代戦闘機プロジェクトのGCAP(GlobalCombatAirProgramme)である。GCAPは2022年12月に合意され、日本の民間企業では三菱重工が主契約者、IHIがエンジン、三菱電機が電子機器を担当することになっており、2035年の納入が目標とされている。DSEIJAPANは性格上、通常の民間を対象とした展示会とは大きく異なり、参加者は世界中から集まった政府用要人・軍関係者となる。取材中に海外から来客しているVIPに日本の高官が各ブースを解説して一緒に回る姿を多々目撃したが、日本の防衛産業に対する世界の眼差しは予想以上に熱いといえそうである。

防衛省の展示も迫力だ!
※「以新伝心」は、新しい出来事に着目し、心に伝えることをコンセプトにしたコラムです。投資の推奨を目的としたものではありません。
※写真はすべて筆者が撮影したものです。
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