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企業の業績だけじゃない!?株価を動かす5つの要因

2021.10.04 (月)

企業の業績だけじゃない!?株価を動かす5つの要因

この講義では、株価を動かす要因について学んでいきましょう。

株式の値段のことを「株価」とといい、株価は常に変動していることはすでに学びましたね。株価は、買い手(需要)と売り手(供給)のバランスによって決まります。買いたい人が増えると株価は上昇し、売りたい人が増えると下落します。

それでは、株価を動かす要因には何があるのでしょうか。一般的に、最大の要因は企業の業績ですが、そのほかにも景気、金利、外国為替、政治・政策、国際情勢、天候・災害、海外市場など、さまざまな要因があります。今回はこの中から企業業績、景気、金利、外国為替、海外市場について解説します。

企業の業績だけじゃない!?株価を動かす5つの要因の図
企業の業績だけじゃない!?株価を動かす5つの要因の図

要因①企業業績

一般的に、企業は得た利益の一部を配当金として支払いますが、業績がよくなると配当金の金額が増えます。また、企業は資金的な余裕ができるため、設備投資や新商品の開発、新たな事業への投資などを積極的に行い、さらに収益が拡大するといった好循環が生まれます。

反面、業績が悪くなると、配当金の金額が減り、支払いが中止されることもあります。また、企業は資金的な余裕がなくなるため、新たな投資を手控え、稼ぐ機会を逃してしまう可能性があります。

結果として、一般的に株価は企業業績がよくなると上昇し、悪くなると下落する傾向があります。ただし、「株価は将来の企業業績を移す鏡」ともいわれます。そのため、業績がよくても、収益の伸びが事前に投資家が予想していたよりも小さければ株価は下落します。反面、業績が悪くても、予想ほど収益が減少しなければ株価が上昇することがあります。投資家は事前に業績を予測することも重要です。

要因②景気

株価を動かす最大の要因は企業の業績であると説明しました。その企業の業績に影響を及ぼす理由の一つが「景気」です。

一般的に、景気がよくなると消費が活発化し、モノやサービスが売れるようになります。その結果、企業は収益が増え、設備投資などを活発化することで稼ぐ機会が増えます。さらに業績がよくなり、株価が上昇しやすくなります。もちろん、不景気になると、逆のスパイラルに陥り、株価が下落しやすくなります。

このような事態を防ぐために、政府はさまざまな景気対策をとります。近年では、2012年12月に安倍政権が、デフレ脱却を目指して打ち出した大型の景気対策「アベノミクス」が記憶に新しいでしょう。その結果、景気回復の期待が高まり、日経平均は1年で5割以上も上昇しました。このように、景気の動向とともに政策に注目する必要があります。

要因③金利

お金を借りたときに支払ったり、お金を預けたときに支払われたりする利息の割合のことを「金利」といいます。金利は経済や物価の情勢等に応じて変動します。

多くの企業は銀行などの金融機関から事業資金を借り入れているため、金利の上下も企業の業績に影響を与えます。金利が上がると借入金が多い企業は金利負担が膨らみ、利益が減少するからです。反面、金利が下がると、企業は支払い利息が減るほか、新たな設備投資などのために借り入れをしやすくなるため、稼ぐ機会が増え収益は増加します。

また、金利の上下は投資家の投資行動にも影響を与えます。金利が上がると、株式を売却し、より安全性が高い預貯金や債券などへ資金を預けようとする人が増えるためです。反面、金利が下がると、より高い利回りで資産を増やしたいと考え、株式投資をする人が増えます。こうしたことから、一般的に金利が上がると株価が下落し、金利が下がると株価が上昇しやすい傾向があります。

要因④外国為替

外国為替とは、日本円と米ドルなど、異なる通貨を交換(売買)することです。また、海外の通貨に対して、円の価値が高くなることを「円高」、低くなることを「円安」といいます。

円高・円安は企業の業績にも影響を及ぼします。一般的に、円安になると海外で高く製品が売れるので、自動車などの製品を輸出している企業にメリットがあります。半面、円高になると海外のモノが安く手に入るため、原油などの原材料を輸入している企業にメリットがあります。日本は輸出企業が多いため円安を好感する傾向がありますが、反面、多くのモノを輸入品に頼っているため、円安になると物価が上昇するデメリットもあります。

企業の業績だけじゃない!?株価を動かす5つの要因の図

要因⑤海外市場

日本の株式を売買する場合、日本の株式市場だけを見ていればいいわけではありません。近年、国と国の間でモノや人の移動が活発化するなど、経済のグローバル化が進んでいます。これにより、一国の経済が世界経済や各国の企業業績に及ぼす影響が強くなってきています。

さらに、インターネットや情報通信技術の発達により、国境を越えたお金のやり取りも簡単にできるようになりました。実は現在、日本の株式市場で売買している投資家の6割強を海外投資家が占めています。2008年に、米国の大手証券会社であったリーマンブラザーズが経営破綻した「リーマンショック」では、米国市場の混乱が日本などの海外市場に深刻な影響を及ぼしました。自国の相場が急落して損失を抱えた海外の投資家が日本株を売却したからです。このように、海外市場での株価の上下にも注意を払う必要があります。

企業の業績だけじゃない!?株価を動かす5つの要因の図

基本通りに動かない株価

これまで見てきた株価を動かす要因を株式市場では「材料」といい、よい要因を「好材料」、悪い要因を「悪材料」といいます。

株価の動きはとても複雑です。例えば、よい材料が出たにもかかわらず株価が上昇しないことがあります。このような状況を「すでに株価が織り込んでいた」といいます。また、よい材料が出たにもかかわらず株価が下落することもあります。これを「材料出尽くし」といいます(いずれも逆の場合にも使います)。

このように、投資家は株価を動かす要因を把握するだけでなく、その材料が株式市場でどのように受け止められるかを判断することが大切です。正しい判断ができるように、まずは小さな額から実際に株を購入してみて、投資家として沢山の経験を積み重ねることが重要です。

次の講義では、株価を見るときに知っておきたい基本用語と、代表的な株式指標について解説します。

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ライター

北野 ちぐさ

マーケティング部 兼 市場情報部

北野 ちぐさ

2002年にアイザワ証券に入社後、リテール営業を経て、2007年より投資リサーチセンター(現市場情報部)でアジア新興国市場の調査、分析を担当。ベトナムやインドネシアなどアセアン市場を中心に、わかりやすい視点で有望株を紹介する。2020年より戦略企画部でデジタルマーケティングも兼務する。

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