亜州潮流 バリ島 (チャングー) 旅行記
2025.11.17 (月)
当記事は毎月、アイザワ証券投資情報サイトに掲載しているアイザワ・グローバルマンスリーより抜粋しております。
近年、バリ島で「オシャレな街」として人気上昇中のチャングーに足を運んだ。かつてはサーファーが集う静かなエリアだったが、ここ数年で開発が急速に進み、今では世界中の観光客が訪れるリゾートタウンになりつつある。
チャングーはバリ島の玄関口、ングラ・ライ国際空港から車で約1 時間。観光客の多くはオーストラリア人などの欧米人で、日本人を含むアジア人の姿はほとんど見かけなかった。欧米・オーストラリア人には広く知られている一方で、アジア人の間ではあまり浸透していないようだ。私自身もインドネシア在住の友人に勧められるまで、このエリアの存在を知らなかった。
実際に訪れて感じたのは、洗練された街並みと自然との共存だ。メインストリートにはお洒落なカフェやレストラン、ブティックが並び、どこを切り取ってもSNS 映えする光景が広がる。一方で、少し街外に出ると田んぼが続き、のどかな風景を堪能できる。都会的なセンスとローカルな素朴さが共存するこのバランスが個人的に強く惹かれた。
今回はリラクゼーションを目的とした旅だったため、カフェやレストラン巡り、現地ジムでのトレーニングなどゆっくりとした時間を過ごした。なかでも印象的だったのは、飲食店のクオリティの高さだった。内外装ともに欧米リゾートを思わせる洗練されたデザインで価格帯も観光客向け。地元の方の利用は少なく、「本当にここはバリ島なのか?」と思うほどだった。
チャングーで訪れたジム
カフェ
レストラン
宿泊したホテル前の景色
一方で、バリ島全体では観光客の急増で渋滞が深刻化していた。車での移動は思うように進まず、途中からバイクタクシーを利用したが、それでも混雑は激しかった。運転手が歩道を走ったり、大声で他のバイクとやり取りしたりと、まるでアトラクションに乗っているような感覚だった。ただ、チャングーでは渋滞が比較的少なく近年島内で観光客の分散がある程度図られているようだ。
バリ島の渋滞
このような人気エリアの分散は観光客の集中によって発生する混雑や住民の負担を軽減しつつ地方経済の活性化に繋がるため、日本でも取組みを進めているテーマの1つである。観光庁のデータによると2024 年の都道府県別外国人延べ宿泊者数の伸び率では愛媛県(前年比+122.8%)や石川
県(同+114.1%)、香川県(同+103.7%)など地方への分散の傾向が見られている。
日本ではあまり知られていないチャングーだが、実際に訪れると定番スポットにはない落ち着いた雰囲気が味わえた。これからも定番に捉われず様々な地域を探索してみたい。
※写真はすべて筆者撮影
「亜州潮流」は、アジア新興国のトレンドを解説したコラムです。投資の推奨を目的としたものではありません。
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