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コリアインサイト 原子力潜水艦、原発の韓国における価値の再定義

2026.04.22 (水)

有進投資証券

成 承桓

コリアインサイト 原子力潜水艦、原発の韓国における価値の再定義

最近、韓国株式市場で最も注目されているキーワードは間違いなく「原子力潜水艦」と「原発」です。単なる国防力強化という安全保障的な側面だけでなく、韓国の原子力産業の根幹を揺るがす巨大なパラダイムシフトが始まっているからです。4月からは韓米間の原子力潜水艦に関する実務会議が行われますが、韓国の原発バリューチェーンに対するグローバル投資家の視点を完全に変える起爆剤となるでしょう。

原発技術の「究極の証明書」となる原子力潜水艦

ではなぜ韓国の攻撃型原子力潜水艦(K-SSN)建造承認の議論が、原発産業にとって大きな好材料となるのでしょうか。その答えは「技術の共有」にあります。

原子力潜水艦の心臓部である小型モジュール炉(小型原子炉)技術は、韓国が次世代の成長エンジンとして育成中の「革新型小型モジュール炉(i-SMR)」と密接に関連しています。原子力潜水艦の革新型小型モジュール炉搭載は、すなわちその原子炉の小型化、安全性、信頼性が世界最高水準であることを示す「国家的レファレンス」となります。これは、今後世界のSMR市場において、韓国企業がファウンドリ(受託生産)を超え、設計と標準を主導できる強力な武器になることを意味しています。

123協定とウラン濃縮が「最後のパズル」を解くカギ

これまで韓国の原発産業における構造的な限界は、韓米原子力協定(123協定)に縛られ、ウラン濃縮や使用済み核燃料の再処理が事実上認められなかった点にありました。しかし、昨今米国が韓国の燃料サイクル権限の確保に対して前向きな支持を示しており、大きな変化の兆しが見えています。

特に、第4世代原子炉とSMRの核燃料である高純度低濃縮ウラン(HALEU)の供給網に韓国が参加することになれば、韓国の原発産業は機器製作を超え、燃料サプライチェーン全般を網羅する「フルスタック・エネルギー強国」へと飛躍することになります。これは、バリューチェーン内の企業各社のマルチプル(収益性の評価倍率)上昇に直結する重要な要素です。

米国原発市場の開門:関税の身代わり、対米投資3,500億ドルの機会

米国は現在、2024年時点では1kW(キロワット)だった原発容量を2050年までに4倍の4kWまで拡大するという野心的な目標を立てています。興味深い点は、韓国による大規模な対米投資が韓国企業の米国における原発サプライチェーン参入機会へつながる構造になっていることです。韓国の「APR1400」炉型は、すでに米国NRC(原子力規制委員会)の設計認証を取得済みです。つまり、米国が原発建設を急ぐ際、即座に投入可能で最も現実的な選択肢というのは、韓国の技術になります。

注目すべき韓国の原発バリューチェーンリスト

今回のパラダイムシフトにおいて、実質的な恩恵が期待される主要銘柄を事業内容別で紹介します。

1.原発核心機器および設計

  • 斗山エナビリティー(韓国:034020):グローバルSMRファウンドリの核心であり、大型原発の主機器製作における独歩的な強者です。
  • 電力技術:原子炉系統設計及びi-SMR設計を主導するブレーンです。

2.原子力潜水艦および海洋原子力

  • HD現代重工業(韓国:329180):核潜水艦建造議論の中心であり、海洋原子力推進技術の先駆者です。
  • ハンファオシャン(韓国:042660):特殊船分野の競争力を背景とした原子力潜水艦事業の核心パートナーです。

3.施工およびEPC(設計・調達・建設)

  • 現代建設(韓国:000720):国内外の原発施工実績が最も豊富な建設リーダー銘柄です。
  • 大宇建設(韓国:047040):チェコ原発などの海外輸出プロジェクトにおける核心施工会社です。
  • サムスン重工業(韓国:010140):海上浮体式原発(CMSR)市場への進出による新成長動力の確保が期待されます。

4.エネルギーソリューションおよびサプライチェーン

  • ポスコ・インタナショナル(韓国:047050):ウランおよびHALEUなどの原発燃料サプライチェーン確保の前哨基地です。
  • 電力公社(韓国:015760):韓国原発エコシステムのコントロールタワーであり、対米協力の主体です。

原発の新しい立ち位置「戦略資産」

かつて原発は単なる低コストの発電手段でしたが今や、国家安全保障、AI産業の成長に伴う電力確保、そして地政学的同盟の核心的な結びつきへと進化しました。日本の証券関係者および投資家は、韓国の原発関連企業を単なる建設・重工業セクターではなく、「先端安全保障・エネルギーテック」企業として再定義する必要があるでしょう。
安全保障が経済を決定する「経済安全保障」の時代、韓国の原発バリューチェーンはかつてないほど強力な上昇モメンタムの入り口に立っています。

※アイザワ証券では韓国電力技術の取扱いはありません。

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ライター

成 承桓

有進投資証券

成 承桓

全南大学卒業後 、 未来アセット証券 、 教保証券 、 SK 証券を経て 、 2008 年に有進投資証券入社 。 国際営業チーム 、海外事業 チーム 、 海外投資チームを 経て 、 2021 年よりマルチ金融チームで日本の不動産及び金融商品を 担当している 。趣味はランニングと映画鑑賞 。

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