資産運用とは?まずやるべき6つのチェックリスト
2025.12.12 (金)
資産運用とは、貯金だけでなくお金を働かせて将来の安心を作ることです。預金に置くだけではインフレや為替変動で実質価値が目減りするリスクがあるため、目的に応じて金融商品を組み合わせて資産を守り増やす行為を指します。小さく始めて継続することが成功の鍵です。
本記事では、資産運用の基本と初心者におすすめの始め方を解説します。
資産運用はなぜ必要?
人生100年時代に入り、老後期間が長くなる一方で公的年金だけでは生活が賄えない可能性があります。加えてインフレや円安は現金の実質価値を下げるため、将来の生活資金を確保する手段として資産運用が重要になります。早めに始めるほど複利の効果を享受できます。
資産運用の目的とお金の色分け
資産運用は「将来の安心を作るためのお金の使い方」です。まずは目的ごとにお金を分けて管理することで、無理なくリスクを取れる部分と安全に確保すべき部分が明確になります。
資金は用途ごとに分けて運用するのが大切です。生活費や緊急時の資金は安全性の高い預金で確保し、長期的に増やす資金は投資や積立でリスクを取りながら育てます。さらに、使用目的と期間を明確にすることで、リスク許容度を調整し、損失を抑えつつ着実に資産を運用できます。
増やす・使う・残すの考え方
資産運用は目的ごとに役割を分けることが基本です。目的を明確にすると、必要な流動性や許容できるリスクが自然に決まり、運用方針がぶれにくくなります。
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増やす(長期):コア資金を株式や投資信託で運用し、複利で資産を育てる(目安:10年以上)。
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使う(中期):教育費や住宅頭金など、5年以内に使う資金は定期預金や短期債で安全性を優先。
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残す(相続):家族に残す資産は安定性と税制を考慮し、保険・不動産・信託などを検討。
リスクとリターンを正しく理解する
投資にはリスクがつきものですが、正しい知識をもって上手にリターンを狙うことができます。
資産運用では、なるべく損失を小さく抑えながらリターンを得ることが理想的とされています。そのためには、リスクへの理解が欠かせません。リターンが大きい商品ほどリスクも高い傾向にあるため、自分の資金状況やライフプランに応じた商品を選ぶことが重要になります。
また、価格の変動に左右される株式や不動産などでは、短期的な値動きに過度に反応すると、長期の成果を損なう可能性があります。長期目線で運用することで一時的な下落をカバーし、複利効果による資産成長を狙うことが可能です。市場の動きを追いつつも、長期的目線で運用することが重要です。
自分がどの程度の損失までなら受け入れられるかという、リスク許容度を把握することも欠かせません。感情に左右されない運用を行うためには、あらかじめ運用方針を定めて大きな相場変動にも冷静に対処できる体制を整えておく必要があります。
リスク分散と複利効果
リスク分散と、資金を複数の異なる商品や地域、通貨に分散して投資することで、特定の資産が値下がりしても全体への影響を軽減する手法です。長期・積立・分散を組み合わせると、これらを上手く活用することで、時間を味方にして複利効果を最大化が期待できます。
初心者の始め方チェックリスト
資産運用を始めるときに迷いやすいのは「何を、いつまでに、どれだけ準備するか」です。下の図は初心者が迷わず行動できるように、口座開設から積立設定、見直しまでの実行手順を視覚化したチェックリストです。図を見て一つずつ進めれば、無理なく運用をスタートできます。
目的を決める
老後資金、教育費、住宅購入など、まずは「何のために」「いつまでに」必要かを一つに絞ってください。目的が明確になると運用期間やリスク許容度、必要な金額が決まり、商品選びや配分がぶれにくくなります。目的はご自身のライフイベントを考えてみるのもおすすめです。ライフイベントについては投資が必要な理由とは | ゼロから学べるアイザワ投資大学でご紹介しています。
運用期間を決める
短期(〜5年)、中期(5〜10年)、長期(10年以上)で適した商品は変わります。期間が短いほど安全性重視、長期なら成長性を重視する配分が基本です。目標時期に合わせて満期や引き出し計画を立てましょう。
生活防衛資金を確保
まずは生活費の3〜6か月分を普通預金や短期預金で確保してください。これがあることで、運用中の急な出費に対応でき、長期投資の継続がしやすくなります。
口座を開設
税制優遇のある制度(NISA、iDeCo)は長期運用の効率を高めます。ネットや窓口で口座開設手続きを行い、制度の特徴や利用条件を確認してから活用してください。詳しい口座の開設方法は口座開設ってどうするの? | ゼロから学べるアイザワ投資大学をご覧ください。
商品を選ぶ
初心者におすすめの商品は大きく負けないために何に投資する? | ゼロから学べるアイザワ投資大学で詳しくご紹介しています。
年1回を目安に見直す
ライフイベントに合わせて調整が必要になります。結婚・出産・転職・住宅購入などライフイベントや市場環境の変化に応じて、資産配分や積立額を見直してください。年1回を目安にポートフォリオのバランスを確認すると安心です。
まとめ
資産運用は目的を明確にし、長期的な視点で継続することが大切です。まずは目的を一つ決め、生活防衛資金を確保したうえで資産運用を始めることをおすすめします。小さな一歩を続けることで複利と分散の力が将来の安心につながります。本記事で紹介した基本的なポイントを参考に、安定した資産形成を目指しましょう。
ご留意事項
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