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時事ネタから集める投資のヒント

2022.05.31 (火)

時事ネタから集める投資のヒント

前回の講義では株主優待について学びました。今回の講義では、時事ネタから集める投資のヒントとして「テーマ株」についてお話します。

テーマ株とは

2013年に東京がオリンピックの開催地に選ばれたときは、不動産や警備会社の株がオリンピック関連銘柄として注目されました。株式市場では、業種での分類以外にも、新技術や社会問題といったテーマに関連する銘柄に注目が集まり、市場を牽引することがあります。そういった銘柄はテーマ株と呼ばれ、テーマは多岐にわたります。

テーマ株は話題になることで、もっとも恩恵を得られそうな銘柄が短期間で人気銘柄になる傾向があります。そして、最初の銘柄があまりにも割高になると、次に恩恵を受けられそうな銘柄にも注目が集まります。一度注目が集まると実力以上に株価が上昇しやすく、その反面、ちょっとしたきっかけで上昇以前の株価を下回る水準まで値下がりしてしまうこともあります。テーマ株は値動きが激しいともいえるでしょう。

テーマを探しましょう

きっかけとなるようなニュースを日ごろからチェックすることで、次のテーマ株を発見できるかもしれません。テーマ株を探すには、日頃からアンテナを張って情報収集する必要があります。ニュースや新聞記事から、オリンピックのような大規模なスポーツイベントや国際会議、新名所や人気商品など今が旬の話題からテーマを探します。

テーマの例1:暗号資産

例えば、暗号資産の価格の急騰を受けて、株式市場では暗号資産に関連した銘柄の取引が活発になったことがあります。

下のチャートは、暗号資産の交換所を傘下に持つある企業の株価と、暗号資産の1つであるビットコイン価格のチャートを照らし合わせたものです。ビットコインの価格が一時的に急騰して赤色のチャートがとがった形の時には、青色のこの企業の株価も上がっていることが多ように見えます。時々、ビットコインの価格上昇がニュースで取り上げられたりしますが、ビットコインが話題になることで、この企業の好業績が期待されて株が買われ、株価が一時的に上昇したと考えることができます。

ビットコイン価格と関連企業株価の比較

ちなみに暗号資産の価格が上昇する要因は、他の投資商品と同様に需給のバランスが関係するといわれています。 需要が高まる要因として、「暗号資産の知名度が上がる」、「性能や利便性の向上」、「発行数量減少による希少価値上昇」、「既存通貨の信頼度低下」、「取引所に上場」などがあります。

テーマの例2:中古車販売

そのほかにも、IoT5Gといった通信技術の普及により、半導体関連企業が話題となって、2021年は日経平均株価の牽引役の一つとなりました。一方で、最近では半導体の不足が話題になっているのをご存じだと思います。2020年以降、新型コロナウイルスの影響でテレワークが世界中で広がり、パソコンなどに使う電源管理用の半導体が足りなくなりました。さらに世界最大である中国の自動車市場の回復を受け、半導体が多く使われる車の生産が制限されるようになりました。

自動車の生産量が制限された影響で中古車の販売価格が上昇し、中古車販売会社の株が注目されるようになりました。

中古車販売企業の株価

上のチャートは、中古車の買取りおよび販売を行うある企業の株価チャートです。半導体不足による中古車市場の好況が報じられ始めた20216月から7月に掛けて大きな上昇となりました。ところが8月に業績の発表を行うと、悪い内容ではないにもかかわらず、目先の材料出尽くし感から利益確定売りが出て株価が急落しました。

テーマ株への投資で気をつけたいこと

これまで紹介したチャートを見ると、短期間で簡単に利益を得ることができるような印象を持ってしまいがちです。しかし、企業の業績によって株が売買される通常の株とは異なり、テーマ株は期待感という漠然とした基準のもとで売買される傾向が強いといえます。値上がり期待という魅力はありますが、投資するには少し基準があやふやでリスクの高い株でもあるので十分注意しましょう。

先にお話したように、人気のテーマだからといって必ずしも業績が好調なわけではありません。決算書類を見て、その企業の業績をしっかり分析したうえで投資をしたいところです。もし決算書類を使った分析が難しい場合は、アイザワ投資大学の「スペシャルゼミ」やアイザワ証券オフィシャルサイトの「マーケット情報」をご利用ください。市況や個別の銘柄についてレポートにまとめられています。

次回の講義は「株式投資の情報はどうやって集める?」です。広く情報収集したり、気になる投資情報を深掘りする方法を紹介します。

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ライター

新井 直

エクイティ部

新井 直

2013年日本アジア証券(現アイザワ証券)入社後、投資信託業務を担当。2017年より外国株式業務を担当。現在はアジアから欧米まで、取り扱いのある外国株式の委託注文業務全般を行っている。

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