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株価の動向を測るチャートの見方【前編】

2021.10.04 (月)

株価の動向を測るチャートの見方【前編】

株式投資を始めると、チャート分析という言葉をよく耳にするかと思います。難しそうに思えるかもしれませんが、実はチャートの見方は簡単で、なおかつ奥が深くておもしろいものです。そこで今回と次回の2回の講義を使って、チャートの見方について解説していきます。今回は、そもそもチャートとはどういうものかについてと、チャートを分析する上で重要な「ローソク足」について解説していきます。

チャート分析とファンダメンタル分析

では、チャート分析に入る前に、チャート分析と真逆の分析でもある「ファンダメンタル分析」について簡単に復習しておきましょう。

そもそもファンダメンタルとは経済指標のことで、ファンダメンタル分析をもとにした投資では、企業の本来の価値から適切な株価を見出し、現在の株価と照らし合わせて割安なら購入して、株価が上昇するのを待ちます。「会社の業績が良くなりそうだ、悪くなりそうだ」「景気が良くなりそうだ、悪くなりそうだ」「日本株をたくさん持っている外国人が売りそうだ、買いそうだ」「金利が上がり、下がりそうだ」といった業績や景気、需給関係、世界の出来事など様々な要因を見て、株価はこのくらいが妥当だろうと予想するのがファンダメンタル分析です。

一方で、チャート分析の基本は「今この瞬間についている株価に、株価を動かす様々な要素がすべて集約されている」と考え、株価だけを見て予想しようというものです。『もう、おまえ(株価)しか見ない!!!』ということでもあります。また、「株価が業績や景気、需給関係、世の中の出来事などを含んだもの=チャート分析!!」と考えることから、“ファンダメンタル分析の逆算”とも言えます。

この「株価がすべてを集約している」ということについて、先人たちは次のようなことわざで表しています。

『株価は雄弁に語る』『株価の先見性』『相場は相場に聞け』

一般的に長期投資を考えるなら、銘柄選びはファンダメンタル分析で行い、売買のタイミングはチャート分析で図ることが多いようです。それでは、実際にチャートを見てみましょう!

株価の動向を測るチャートの見方【前編】の図

2020年3月にコロナウイルスの影響で急落した日経平均株価ですが、チャートを見ると、7月には随分と株価が戻っています。世間では当時、「大恐慌が来るかも知れない」「第2波が来るかもしれない」などといったニュースが多かったものの、投資家目線でチャートをみると「景気は良くなりそうだ!」「コロナウイルスは収束する可能性が高いぞ!」と言っているように見えますね。

株価の動向を測るチャートの見方【前編】の図

では、某航空会社Aの株価チャートを見てみましょう。先ほどの日経平均株価の動きと比較すると動きが悪いことがわかります。「外国人観光客が日本を訪れるのはまだ先になりそうだ」「海外旅行よりは当面近場の国内旅行が良いかもしれない」と言っているようです。

次にこちらのチャートはどうでしょう。こちらは2020年3月末を100として、日本の自動車メーカーBの株価推移と、アメリカの電気自動車メーカーCの株価推移を比較したものです。2社の株価の動きからあなたはどのような予想を立てますか?

株価の動向を測るチャートの見方【前編】の図
株価の動向を測るチャートの見方【前編】の図

「日本の自動車メーカーBは伸び悩んでいるのかもしれない」「これからは電気自動車の時代になるのかもしれない・・・」など、株価から将来を予測することができるかもしれません。

次からはもう少し詳しく、チャート分析で使われる材料について説明していきます。

ローソク足の見方

チャートを形作るローソク足について解説していきます。一般的には聞き馴染みのない言葉かもしれませんが、ローソク足はシンプルでわかりやすく、簡単に株価の動きを知ることができます。チャートを見ると、長方形に線が引いてあるものが無数に書いてありますが、これをローソク足と言います。なんとなくローソクに似ているように見えませんか?

株価の動向を測るチャートの見方【前編】の図

ローソク足はそれ1本で、株価の動きを把握できるのが特徴です。実は、ローソク足は日本で生まれました。歴史は古く、明治30年ごろに日本で開発されたチャートです。

それまで欧米では、線だけのラインチャート

株価の動向を測るチャートの見方【前編】の図

○と×をつかったポイント&フィギュア

株価の動向を測るチャートの見方【前編】の図

といったチャートが主流でした。

しかしその後、日本で誕生したローソク足が、”人間の感情をシンプルな形で見事に表現したチャートである”として広まっていき、今では世界中で使われるようになりました。日本で生まれたインスタントラーメンやブラウン管テレビなどに勝るとも劣らない大発明とも言えませんか!?

それでは、ローソク足の見方について具体的に解説していきます。ここでは1日の動きを示す「日足(ひあし)」を例に説明していきます。

ローソク足は次の4つの価格を表しています。

①その日の最初についたスタートの株価(始値)
②その日の最後についたゴールの株価(終値)
③その日の高値(一番高騰した瞬間の株価)
④その日の安値(一番下落した瞬間の株価)

例えば、始値 500円、高値 570円、安値480円、終値550円だったとします。その場合、ローソク足は下図のようになります。

株価の動向を測るチャートの見方【前編】の図
株価の動向を測るチャートの見方【前編】の図

ローソク足には、白と黒(チャートによっては青と赤など色は変わりますが・・・)があります。黒の場合は、株価が始値より終値が下がって終わったという意味になり、ローソク足の始値と終値の位置が逆になります。

株価の動向を測るチャートの見方【前編】の図

この”白“と”黒“は数字としてだけでなく、色で「投資家の感情を表している」と見れば親近感が湧いて分かりやすくなるのではないでしょうか。

例えば、朝いちばんで買った株が、その日の終わりに上がって終わったらうれしいですね。反対に、朝いちばんで買った株が、その日の終わりに下がって終わってしまったらがっかりします。

株価の動向を測るチャートの見方【前編】の図

実はここが大事なポイントで、ローソク足は色で投資家の感情を表現しているのです!

株価の動向を測るチャートの見方【前編】の図

同じ白でも長さが違ったら喜びも違いますよね。

株価の動向を測るチャートの見方【前編】の図

また、高値、安値を表す際に用いる線をヒゲといい、こちらも感情を表現しています。

株価の動向を測るチャートの見方【前編】の図

例えば、下図は、始値に比べて終値が少し下がっていますが、取引時間中にものすごく下がったにも関わらず随分と盛り返して終わったことがわかります。このように下のヒゲが長いと、気持ちも少し明るくなります。

株価の動向を測るチャートの見方【前編】の図

逆に、下図のように上ヒゲが長いと、「確かに上がったけれど、もっと上がると思ったのに・・・」「売ったほうがいいのかな」という気持ちになります。

株価の動向を測るチャートの見方【前編】の図

ローソク足は色や形で投資家の感情を表しているのです。このように考えてローソク足を見ると、よくわからない記号の羅列ではなく、親近感を持ってみることができませんか?

さて、今回はチャートとはどういうものかについてと、ローソク足について解説してきました。とっつきにくいと思っていたチャートが少し身近に感じられたのではないでしょうか。次回の講義では、チャート分析でぜひ知っておきたい「移動平均線」について解説していきます。

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ライター

山口 知里

マーケティング部

山口 知里

2012年にアイザワ証券入社後、リテール営業を務め、その後相続、コンプライアンス業務等を経験。2019年から現職マーケティング部に。デジタルマーケティングを担当。保有資格AFPの知識を活かしたコンテンツの企画提案を行う。

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