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平均寿命と健康寿命とは?平均値の差から考えるこれからの生活

2026.06.19 (金)

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アイザワ投資大学 編集チーム

平均寿命と健康寿命とは?平均値の差から考えるこれからの生活

平均寿命と健康寿命は、どちらも「長生き」を語るうえで欠かせない指標ですが、意味する内容は大きく異なります。本記事では、最新データをもとに日本の平均寿命・健康寿命(男女別)と、その「差」が何を意味するのかを整理し、推移や健康寿命を延ばすためにできることまでをわかりやすく解説します。

平均寿命とは

平均寿命は「その年に生まれた人が平均して何歳まで生きると期待されるか」を統計的に示す指標です。

0歳における平均余命」と同じ意味で、ある年に生まれた0歳児が、平均してあと何年生きると見込まれるかを表します。ニュース等で語られる“寿命”の多くは、この平均寿命を指します。

この数字は「その年の取り巻く環境や死亡状況が今後も続く」という仮定で計算されます。将来的に医療が進歩したり、大きな感染症流行が起きたりすれば、実際の寿命は上下し得ます。平均寿命は“予言”ではなく、その時点の社会の健康状態を反映した統計だと捉えることができ、医療・衛生・社会環境の状態を大枠で確認するのに向いています。

健康寿命とは

健康寿命は、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」を示す指標です。「自分で身の回りのことをし、行きたい場所へ行き、やりたいことを続けられる期間」とも言え、単なる寿命の“長さ”ではなく、健康面や生活の質との直結や生活の“自由度”が基準となる指標です。

高齢になると、病気だけでなく筋力低下や認知機能の低下、関節の痛みなどが生じやすくなります。制限というのは要介護状態に近い状況だけでなく、こういった慢性疾患や機能低下により、買い物・家事・外出が難しくなる、通院や服薬管理に手助けが必要になる、といった状態も含みます。健康寿命は、そうした制限が始まるタイミングの目安になります。

老後の資金計画や住まい、介護の備えを考えるときは、平均寿命だけでなく健康寿命もセットで見ると見通しを立てやすくなります。

平均寿命と健康寿命の違い

先述からも平均寿命は“生存期間”、健康寿命は“自立して健康に暮らせる期間”を示し、同じ「寿命」でも見ているものが違います。平均寿命は「いつ亡くなるか」を統計的に見た指標で「長く生きる可能性」を踏まえた資金計画や働き方の検討材料になります。一方で健康寿命は「いつ生活に制限が出るか」を見た指標で、「何歳ごろまで活動的に過ごせそうか」という目標設定に向きます。両者は似て見えて、意思決定に使える場面が異なるというわけです。

平均寿命だけを見ると、老後が長いことはわかっても、その時間をどれだけ自分らしく過ごせるかは見えてきません。健康寿命を合わせることで、介護・医療の必要性や暮らし方の変化を具体的に想像できます。

重要なのは、どちらか一方で安心・不安を決めないことです。

平均寿命と健康寿命の差は、日常生活に制限がある期間、いわゆる「支援が必要になりやすい期間」をざっくり把握するための実用的な目安です。老後資金や住まい選び、家族との役割分担を考えるうえで現実的な示唆になります。

日本の平均寿命・健康寿命の平均

では、実際に日本の平均寿命と健康寿命はどのくらいなのでしょうか。男女別に統計データを見てみましょう。

男女別日本の平均寿命(1955年~2024年推移)

データ出典元:令和6年簡易生命表の概況|厚生労働省(※外部サイトへ移動します)

上のグラフは1955年から2024年までの平均寿命の推移です。1955年頃と比較し、日本の平均寿命は大幅に延伸しており、直近データとなる2024年では、男性81.09歳、女性87.13歳という結果となっています。一方で2020年頃からの数値の停滞は感染拡大した新型コロナウイルス感染症などの影響もあるのではないかと推測されており、こういった社会状況に影響を受けやすいのが平均寿命の特徴です。

男女別日本の健康寿命(2001年~2022年推移)

データ出典元:02.資料1ー1健康寿命の令和4年値について(※外部サイトへ移動します)

上のグラフは2001年から2022年までの健康寿命の推移です。直近データとなる2022年の健康寿命は、男性72.57歳、女性75.45歳となっています。過去からも平均寿命と比較しても健康寿命に大きな延伸はありません。健康寿命は医療だけでなく、運動習慣、栄養、社会参加、転倒予防など生活機能に直結する要素が効きやすい指標です。改善の打ち手が多い一方、成果が見えるまで時間がかかる傾向があります。

平均寿命と健康寿命の差

この2つの差が注目される理由は、大きく3つあります。

まず1つ目が本人のQOLQuality of Life)です。同じ1年でも、行動が制限される1年は、その人自身の満足度や社会参加に大きな影響を与えます。2つ目が家計への影響です。不健康な期間が長いほど、医療費や介護サービス費、住環境の改修費、移動手段の確保など、支出が増えやすくなります。そして最後が家族負担と社会保障です。介護の担い手不足が進む中、健康寿命の延伸と平均との差の縮小は、個人の幸せと制度の持続性を同時に支える目標として位置づけられています。

ここで対象年を同じにした場合の平均寿命と健康寿命を比較してみましょう。

データ出典元:02.資料1ー1健康寿命の令和4年値について(※外部サイトへ移動します)

上のグラフは男女別の平均寿命と健康寿命の推移です。2022年の平均寿命と健康寿命の差は、男性8.48年、女性11.64年となります。つまり男性は約9年、女性は約12年が「生活に制限が出やすい期間」の目安になります。先述の通り、この期間は必ず介護が必要という意味ではありませんが、医療・介護サービスの利用が増えたり、外出や家事が難しくなったりする可能性が高まります。男性は人生の約10分の1、女性は約7分の1がこの期間に該当する可能性がありますので、QOL、家計負担、家族負担と社会保障なども視野に入れて早いうちから将来の見通しを検討しておきましょう。

健康寿命を延ばすためにできること

健康寿命は、日々の生活習慣と予防行動の積み重ねで伸ばせる可能性があります。延ばすコツは、特別なことを一度やるより、続けられる形に落とすことです。生活機能は、筋力・栄養・睡眠・つながりのような“複数の柱”で支えられています。また、健康寿命を縮めやすい引き金は、病気の発症だけでなく、転倒、骨折、うつや孤立、口腔機能の低下など身近なところにあります。弱点を作らないことが差の縮小に効きます。日常生活における食事バランスや運動、禁煙・節酒、十分な睡眠の確保、ストレスをためない、社会参加によるメンタルの安定、健康診断・検診の定期的な受診等、身近に改善できるものから一つずつ始め、習慣化して積み上げるほど効果が出やすくなります。健康寿命を延ばすことが、将来的な経済負担を軽くすることにつながるかもしれません。

まとめ

「どれくらい生きるか」「どれくらい健康に暮らせるか」というのが平均寿命と健康寿命の違いで、両者の差が不健康な期間の目安となります。

2022年時点では平均寿命と健康寿命の差は男性8.49年、女性11.63年となっており、これは男性は人生の約10分の1、女性は約7分の1に該当します。平均との差を縮めるには、食事の改善や定期的な運動・禁煙節酒・睡眠とストレス管理・社会参加・健診検診を、無理なく継続できる形で積み上げることが近道になります。健康を維持することで将来的なコストも抑えることができるかもしれません。

こういった現状も踏まえて、今後の生活や将来設計を検討するのもひとつの手でしょう。

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