日本株トピックス|物色動向の変化を探る
2026.10.12 (月)
当記事は毎月、アイザワ証券投資情報サイトに掲載しているSHIODOME 投資環境マンスリーより抜粋しております。
7~9月に入りAIを中心とした物色動向には大きな変化が見られる
10月に入り、今年も残すところ3か月。今月以降は日米企業の決算発表も控え、マーケットの関心は徐々に2026年の総括と2027年の見通しに移りつつある。そこで今回は、9月までの物色動向の振り返りと、年内および来年に向けて今後の物色の方向性を整理してみたい。
上表ではTOPIX33業種別指数の騰落率を3期間(①直近7-9月②上半期1-6月③年初来1-9月)にわたってまとめた(並びは①の騰落率順)。表の通り、①7-9月の期間で下位に沈んだのは、ガラス・土石(TOTO等の半導体関連)や非鉄金属(フジクラ等)、電気機器(キオクシアや東京エレクトロン等)のような②1-6月に株価のパフォーマンスが好調だったAI半導体関連セクターであった。一方で上位には地政学リスク再燃を背景に海運や資源関連株(石油・石炭、鉱業等)、AI半導体相場で負け組だったサービス(リクルート等)や情報・通信(ソフトウェア・ITサービス等)、その他製品(任天堂)等がランクインした。このように、7月を境にAI半導体関連を中心とした物色動向は足元大きく変化していることが分かる。
背景にはマーケットが織り込んでいるリスクの変化がある。この7-9月には、AI関連のトピックとしては設備投資の持続性といった従来の議論に加えて、新たにAI脅威論や規制リスク等が台頭。そのほかイラン情勢の緊迫化や、金融政策の不確実性と金利上昇などがのマーケットリスクが新たに浮上した。これらの複合的なリスクが物色動向にも変化を促したものと考えられる。短期的には、10月以降の企業決算や11月の米中間選挙と合わせてこれらリスク要因の方向感を探る、いわば見極めの局面にあると解される。
こうしたリスクの見極めが必要な局面においては、金利上昇を背景とする銀行株高に加え、7-9月同様にバリュー株やサービス、情報・通信(ソフトウェア・ITサービス)といったカテゴリの出遅れ好業績銘柄の見直しが継続するものと考えられる。一方で現在弊社では、企業の業績成⾧期待を背景に2027年にかけては再度指数最高値更新を目指す株高をベースシナリオに据えている。先述したようなリスクが後退する局面では、再度AI半導体関連銘柄の見直しが進み、再び指数上昇の牽引役になると期待している。従って年内~2027年年初にかけての投資戦略としては、リスクに備えるべくセクター分散を前提としながら、銀行やバリュー株をポートフォリオのコアに、押し目ではAI半導体関連銘柄やソフトウェア・ITサービス関連といったグロースカテゴリへのエントリーも合わせて検討したい。
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