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再び国策に売りなし相場?

2026.02.25 (水)

日本株情報部 アナリスト

畑尾 悟

再び国策に売りなし相場?

2026年2月8日に投開票が行われた衆議院選挙は自民党の圧勝となりました。そこから10日経った2月18日に第2次高市内閣。全閣僚が再任され、改めて高市政権が始動することになりました。
国民の信任を得て高支持率の政権が誕生したということで、マーケットでも改めて国策関連に注目が集まるところです。ということで、今回は高市政権が掲げる「17の戦略分野」について確認していきます。

「危機管理投資」「成長投資」の戦略分野

高市政権が掲げる17の戦略分野は以下の通りです。

※内閣府資料を基にDZHフィナンシャルリサーチ作成

こう見ると、高市首相が従来から述べているように経済成長、安全保障に関する内容が充実していますね。国土強靭化といった日本が抱える災害対策も盛り込まれています。

高市首相が誕生してから特にマーケットで人気となっているのは防衛、エネルギー、サイバーセキュリティなどですが、17のうち今のところメインで触れられていない分野についても今後詳しい内容が出てくると思われます。戦略17分野における「官民投資ロードマップ」は今春にも策定するようなので、具体的にどのような内容が出てくるのか注目されます。

17分野斜め読み

詳しい内容はロードマップの策定次第であるため、17分野についてざっくりまとめてみます。その分野に関連する国内上場企業も参考として載せてみました。一部重複する企業もあります。

AI・半導体

国家競争力の中核。生成AI、データセンター、先端ロジック・メモリ半導体の開発・製造基盤強化を推進。経済安全保障上も最重要分野。
東京エレクトロン、アドバンテスト、ディスコ、ソフトバンクグループなど

造船

海上輸送・防衛・海洋開発の基盤産業。LNG船・大型コンテナ船・次世代燃料船などの高付加価値船の競争力強化が目的。
三井E&S、名村造船所、川崎重工業。住友重機械工業など

量子

量子コンピュータ・量子通信・量子センサーを含む次世代計算基盤。AIを超える潜在力があり、暗号・材料開発・医薬などに波及。
日立製作所、富士通、フィックスターズ、QDレーザなど

合成生物学・バイオ

遺伝子改変技術やバイオ製造を活用し、医薬品・食品・素材・燃料を生産。脱炭素や食料問題の解決にも直結。
富士フイルムホールディングス、ジーエヌアイグループ、ENEOSホールディングスなど

航空・宇宙

人工衛星、ロケット、宇宙利用サービス、防衛用途など。通信・気象・測位・安全保障の基盤となる重要分野。
三菱重工業、IHI、QPSホールディングス、スカパーJSATホールディングスなど

デジタル・サイバーセキュリティ

国家・企業の情報インフラ防護を担う。サイバー攻撃対策、クラウド、データ保護、重要インフラの安全確保が中心。
富士通、NEC、マクニカホールディングス、FFRIセキュリティなど

コンテンツ

アニメ、ゲーム、映像、音楽などの文化産業。輸出産業としての価値が高く、ソフトパワーの源泉。
任天堂、ソニーグループ、KADOKAWA、東宝、サンリオなど

フードテック

食料供給の安定化と持続可能性の確保。代替タンパク、培養肉、スマート農業、食品ロス削減技術などを含む。
ニッスイ、不二製油、日本ハム、レスター、クボタ、クラダシなど

資源・エネルギー安全保障・GX

エネルギー供給の安定と脱炭素化の両立。再生可能エネルギー、水素、蓄電池、資源確保などを推進。
INPEX、積水化学工業、岩谷産業、日本ガイシ、伊勢化学工業など

防災・国土強靱化

地震・台風・洪水など自然災害への対応能力を強化。インフラ更新、耐震化、避難システム整備などが対象。
大成建設、五洋建設、ショーボンドホールディングス、技研製作所など

創薬・先端医療

医薬品開発、再生医療、医療機器、デジタル医療。パンデミック対策や高齢化社会への対応として重要。
中外製薬、武田薬品工業、アステラス製薬、テルモ、エムスリー、JMDCなど

フュージョンエネルギー(核融合)

次世代の究極のクリーンエネルギー。燃料供給が容易で安全性が高く、実用化すればエネルギー問題を根本解決。
INPEX、フジクラ、三菱重工業、助川電気工業、木村化工機など

マテリアル(重要鉱物・部素材)

半導体材料、レアアース、先端素材など。製造業の競争力を支える基盤分野。
信越化学工業、SUMCO、レゾナック・ホールディングス、双日など

港湾ロジスティクス

国際物流の要衝。サプライチェーンの安定確保や貿易競争力向上に不可欠。
三菱倉庫、三井倉庫ホールディングス、住友倉庫、上組など

防衛産業

装備品、ミサイル、センサー、無人システムなど。安全保障強化と技術基盤維持の観点から重要。
三菱重工業、川崎重工業、IHI、三菱電機、日本アビオニクス、NECなど

情報通信

5G/6G、光通信、ネットワーク基盤など。デジタル社会の根幹となるインフラ。
NTT、KDDI、ソフトバンク、関電工、アンリツなど

海洋

海底資源、海洋エネルギー、海洋調査、海上安全。広大な排他的経済水域(EEZ)の活用と保全。
三井海洋開発、東洋エンジニアリング、INPEX、三井E&Sなど

分野が多いので確認するだけでも苦労しますが、その分投資チャンスが多いとも言い換えられます。もうすぐ冬が終わりますので、ロードマップが発表されるまでに投資戦略も練っておきたいところです。

記事提供:DZHフィナンシャルリサーチ「いまから投資」(https://imakara.traders.co.jp/

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ライター

畑尾 悟

日本株情報部 アナリスト

畑尾 悟

2014年に国内証券会社へ入社後、リテール営業部に在籍。個人顧客向けにコンサルティング営業に携わり、国内証券会社を経て2020年に入社。「トレーダーズ・ウェブ」向けなどに、個別銘柄を中心としたニュース配信を担当。 AFP、IFTA国際検定テクニカルアナリスト(CMTA)

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