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データセンター投資ラッシュで注目される関連セクター

2024.04.30 (火)

日本株情報部 アナリスト

斎藤 裕昭

データセンター投資ラッシュで注目される関連セクター

2024年に入ってから、データセンター関連銘柄が株式市場で注目を集めています。2024年1月に米クラウド大手のアマゾンが5年間で2兆2000億円超を日本に投資し、クラウドの基幹設備であるデータセンターの増設や運営体制を強化すると発表しました。

また、マイクロソフトは2年間で4400億円を投じ、データセンターを増強するほか、研究拠点を新設する方針を発表。同社による日本への投資としては過去最大規模となります。

グーグルは日本と米国をつなぐ海底ケーブル敷設に1500億円を投じるほか、関連企業を通じ広島県に1000億円を投資することで日本国内の最大規模のデータセンターを建設する方針であることも報じられています。

加えて、オラクルは今後10年で日本のデータセンターに約1兆2000億円を投じることを発表しました。前述の3社とあわせて、米テック企業が日本に対して行う投資額は約4兆円にのぼります。

これほどの巨額を投じ、そろってデータセンターを強化するのは、生成AIにおいて勝者となるためです。生成AIの普及に伴い、今後、データ処理量は爆発的に増加することが見越まれており、それに対応する基盤を整える狙いがあります。

こうしたビッグテック企業の動きを受けて、株式市場でもデータセンター関連銘柄が盛り上がっています。代表としては電力株などが挙げられるでしょう。データセンターの稼働が増えれば、消費電力が増え、電力使用量が増加するとの見方から、電力会社の株は足もと上昇基調が続いています。

なかでも、東京電力ホールディングス<9501.T>は、これまで日中の売買代金トップの常連だったレーザーテックをたびたび上回るほど売買が盛り上がっており、年初来ではおよそ60%ほど上昇しています。

 

東京電力ホールディングス

東京電力ホールディングス<9501.T>日足チャート

東京電力ホールディングス<9501.T>日足チャート

東京電力については、原発再稼働の思惑もあるため、データセンター絡みだけで上昇しているわけではありません。同様に九州電力はTSMCの熊本工場の稼働など、別の追い風もありますが、電力株にとってデータセンターが大きなテーマになっていることは間違いありません。

また、電力会社だけでなく、九電工<1959.T>や関電工<1942.T>などの電気工事関連も上昇トレンドが続いています。九電工は前述したTSMCの追い風もあり、年初来で40%もの上昇ぶりを示しています。

 

九電工

九電工<1959.T>日足チャート

九電工<1959.T>日足チャート

また、データセンター向けの部材を取り扱っている企業も好調。電線御三家の一角であるフジクラ<5803.T>は年初来で2.6倍まで上昇する場面がありました。データセンター向けにケーブルや冷却用パイプなどを取り扱っており、こうした需要増が業績に追い風になるとみられています。

 

フジクラ

フジクラ<5803.T>日足チャート

フジクラ<5803.T>日足チャート

冷却という点では空調設備関連も注目されます。データセンター向け空調システムなどを取り扱う高砂熱学工業<1969.T>は、年初来で70%上昇しました。性能が向上し、より大きな電力を必要とするコンピューターは生み出す熱のエネルギーも大きくなります。データセンターを安定的に稼働させるためには、その廃熱と冷却を効率的に進めるシステムが求められるため、こうした企業の活躍する機会もますます増えることになるでしょう。

 

高砂熱学工業

高砂熱学工業<1969.T>日足チャート

高砂熱学工業<1969.T>日足チャート

ChatGPTを生み出したOpenAIも日本に事業拠点を開設し、ますます生成AIが注目されていますが、それを活用するためのインフラとしてデータセンターも存在感を増していくことが予想されます。

株価はすでにそれを一部織り込みつつありますが、長期で見た生成AIとデータセンター需要の増加は、これからが本番でもあるでしょう。さらなる上昇に期待します。

記事提供:DZHフィナンシャルリサーチ「いまから投資」(https://imakara.traders.co.jp/

 

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ライター

斎藤 裕昭

日本株情報部 アナリスト

斎藤 裕昭

経済誌、株式情報誌の記者を経て2019年に入社。 幅広い企業への取材経験をもとに、個別株を中心としたニュース配信を担当。

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