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ベトナム現地情報2022年4月号より 企業紹介 ベトジェット航空

2022.04.18 (月)

ベトナム現地グループ会社

Japan Securities Co., Ltd.

ベトナム現地情報2022年4月号より 企業紹介 ベトジェット航空

ベトジェット航空(VJC:Y5593)

2017年3月~2022年3月 ベトジェット航空 株価推移

ベトジェット航空は2007年に設立されたベトナム初の民間航空会社で、2011年から飛行機の運行を開始しました。同社の主力事業は旅客・貨物輸送そして航空機の売却です。同社は第4四半期に赤字となりましたが、通年で黒字を死守しました。これは国内最大手のベトナム航空が赤字を記録し、政府から資金援助を受けたのとは対照的です。

ベトジェット航空は2020年に空港地上支援業務を手掛けるVietjet Ground Services Center(VJGS)を発足させました。2021年の9カ月間に約640万人がベトジェット航空を利用しましたが、VJGSはそのうち450万人の発着にかかわっています。VJGSは同社の航空サービスの向上とコスト削減に寄与しています。目先は明るいものと思われます。足元で1月から国際線の定期便が復活し、さらに3月15日から外国人観光客の受け入れが全面再開されました。同社はベトナム航空と国内シェアを2分しており、この恩恵を享受するものと思われます。

機内販売のおもちゃ

基本データ (3月末時点)

売上高構成比

売上高・純利益

ちょっと深掘り☞創業者・タオ女史を知る

ベトジェット航空の創業者であるタオ氏は、かつて1980年代後半に旧ソ連に留学しました。その時、現地で見たモノ不足をチャンスととらえ、日用品の輸入販売を手掛けるSOVICOグループを設立しました。同氏はベトナム初、そして東南アジア初の女性ビリオネアになりました。最近ではイギリスの名門オックスフォード大学に多額の資金援助をし、同大学を構成するカレッジの一つがタオ・カレッジに名前が変わったことも記憶に新しいです。

もうちょっと深掘り☞SOVICOグループとは

タオ氏が率いるSOVICOグループは、ベトナム有数のコングロマリット企業です。上場会社のベトジェット航空(VJC)、HDバンク(HDB)、不動産開発業者のフーロン不動産がその傘下に属しています。ベトジェット航空はHDバンクとクレジットカード、オンラインバンキングサービスで提携、さらにその子会社のHDセゾンとはローン払いの航空券購入サービスで提携しています。

タオ氏が設立したSOVICOグループは、国内有数のコングロマリット企業です。

グループ間では、様々な業務提携が行なわれています。

ちょっと深掘り☞外国人観光客の受け入れ再開

文化スポーツ観光省によれば、2月の外国人観光客は前月比962.8%増の15,000人に上りました。大幅な増加の要因として 3月15日から本格的に外国人観光客の受け入れを再開したことが挙げられます。コロナ前には月平均150万人がベトナムを訪れていました。ウィズコロナ政策により、内需が回復する中で旅行・レジャー業界もこれに続くことができるか、今後も注目です。

ちょっと深掘り☞高まる国内の航空需要

ベトナムでは航空需要が高まっています。現在、国内には国際空港9か所を含む全22ヵ所の空港がありますが、国の目標では2021~2030年までにその空港の数を26か所に増加させる予定です。

成長著しい航空業界では新規参入の動きが目立ちます。かつては国営企業のベトナム航空が圧倒的なシェアを握っていましたが2007年にベトジェットエア、2018年にバンブーエアラインが登場したことで、そのパワーバランスは崩れました。

またベトナムでは富裕層が増えており、不動産開発業者のサングループはプライベートジェットサービスを手掛けるサンエアを立ち上げました。このようにベトナムでは航空産業が拡大しています。

国内航空会社のアテンダントたち

(左から) ベトジェット航空、ベトナム航空、バンブーエアライン、ベトトラベル・エアラインズ

南部最大のタンソンニャット空港

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ライター

Japan Securities Co., Ltd.

ベトナム現地グループ会社

Japan Securities Co., Ltd.

アイザワ証券グループは、ベトナムの証券会社「Japan Securities Co., Ltd.(ジャパン・セキュリティーズ・インコーポレイテッド)」を2018年に子会社化。ベトナムの経済成長や、株式取引における規制緩和などを背景に、ベトナム株式投資に対する関心が高まっており、情報提供の強化や利便性の向上を図っている。

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