
Aizawa Market Report FTSEラッセルはベトナムの新興国格上げを発表
2025.10.09 (木)




FTSEラッセルはベトナムの新興国格上げを発表
米現地時間10月7日、指数算出会社であるFTSEラッセルは2025年の年次市場区分見直しの結果を発表し、ベトナムの市場区分を「フロンティア市場」から「第二新興国市場」に格上げする方針を明らかにした。
ベトナムは2018年9月から第二新興国市場の候補リスト(ウォッチリスト)に入っていたが、「決済サイクル」(DvP、Settlement Cycle)と「取引失敗に関連する取引コスト」(Settlement – costs associated with failed trades)の基準を満たすことができなかったため、今まで格上げが見送られていた。
その後、ベトナム当局は2024年11月に非前払い方式(NPF)を実施し、ベトナム現地の証券会社が海外の機関投資家に対して証券を購入するための資金提供・支援を認めた。これによって、海外の機関投資家に対する前払い規制は事実上撤廃された。また、ベトナム当局は取引失敗に関する正式な処理プロセスを整備した。FTSEラッセルはベトナム当局の取り組みによって市場制度改革の進展が見られ、ベトナムは第二新
興国市場の所定基準をすべて満たしたと判断した。
格上げに向けたタイムスケジュールとして、2026年3月に再度中間審査を行い、2026年9月21日(月)から正式に第二新興国市場として分類される見込みとなっている。
第二新興国市場への格上げに伴い、今後FTSEラッセルの新興国指数をベンチマークとする海外ファンドなどからベトナムへの資金流入が予想され、FTSEラッセルはその規模について最大で60億米ドル(約9100億円)に達すると予測していた。

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