インターンシップ 山口県立新南陽高等学校
2021.09.13 (月)
鹿野の魅力再発見! 新南陽高校 インターンシップ
アイザワ証券は、地方創生の一環として、地域の金融機関や教育機関などと連携しながら、金融リテラシー教育やインターンシップなどに意欲的に取り組んでいます。
今回は、8月24~26日に実施された、山口県立新南陽高等学校(周南市)×周南公立大学(旧:徳山大学)×西京銀行×アイザワ証券のコラボインターンシップの様子をお届けします。
当インターンシップでは、「日常を解きほぐす観光」をテーマに、生徒の皆さんと実際に周南市鹿野地区を見て回り、観光振興プランを制作。最終日に地域住民の方の前で発表しました
インターンシップ1日目
1日目の朝は、前段階として鹿野地区について学び、理解を深めました。
山口県周南市の北部に位置する鹿野地区は、少子高齢化や若者の都市部流出に伴う人口減少、耕作放棄地の増加など多くの課題を抱える地域です。一方で、この地域には多くの観光スポットがあり、歴史や自治体が過去に行った様々なイベントについて知ることができました。真剣な面持ちで話を聞く学生たちの姿から、この地域を盛り上げようという意気込みが伝わってきました。
次に、東京から鹿野に移住されてきた方の話を伺いました。「よそ者」から見える鹿野の魅力や、自身が望む鹿野地区のあり方について熱く語ってくださいました。特に、「地元の人は地元の魅力に気付いていない。」との言葉に胸をつかれました。質疑応答では、学生からの多くの質問に、移住者の方も笑顔で丁寧に答えてくださいました。
昼食は、鹿野地区が町を挙げて行っている「かくれがマルシェ」で頂きました。川のほとりにお店が建っていて、テラス席で川のせせらぎを聞きながら食事を頂ける素敵なお店でした。生徒の皆さんも五感で鹿野を感じながら、昼のひとときを楽しんでいました。
午後は鹿野の観光スポットを巡るフィールドワークを行いました。
枯山水の庭園が有名な「漢陽寺」では、美しい景観を前に、日常から解きほぐされ癒しを感じました。さらに、清流通りを散策し、足元に流れる清水の流れを感じながら水車小屋や枝垂れ桜などの観光名所を見て回り、どのような観光振興プランを練るか皆で考えました。
その後、地域住民の方が大勢参加する「鹿野のストーリーを考える会」に出席し、1日目は終了となりました。初日から盛りだくさんの内容に、生徒たちは満足している反面、最終日の観光振興プラン発表に向けて緊張感も高まっているようでした。
インターンシップ2日目
2日目は、西京銀行と当社から、金融の役割や地域における金融機関の関わりについて授業を行い、地域社会に根差した活動についても紹介しました。金融の役割などは難しい部分が多かったようですが、地域経済については身近に感じる部分も多く、たびたび頷く姿も見られました。
さらに、地域住民の方に交流会の場を設けていただき、インタビュー形式で多くのお話を伺うことができました。ここでも生徒たちが積極的に質問し地域の方から話を引き出すなど、非常に意欲的でした。この姿を見て、地域住民の方々も話に熱が入り、次の予定がずれてしまうというハプニングもありました。
午後は翌日のプレゼンの準備を行いました。ここでは高校生と大学生、当社の若手ファイナンシャルアドバイザーが協力しながらプレゼンを作り上げました。これまで実際に現地で見て、感じて、考えてきた鹿野の魅力や改善点を資料に落とし込み、翌日のプレゼンに向けて一丸となって取り組みました。
インターンシップ3日目
3日目にはプレゼンの最終調整とリハーサルを行い、そして本番を迎えました。一度目のリハーサルでは、未完成な部分や内容に抜けがあったりと多くの課題が浮上しましたが、本番直前まで全員で修正を重ね、何とか完成させることができました。
いよいよ本番です。発表会には地域住民の方や周南市役所の方、周南市議会議員の方も参加されました。周南公立大学の先生の進行でスタートし、今回のインターンシップの受け入れ先である当社のこともご紹介いただきました。
注目のプレゼンは、タイトルを「鹿野の魅力再発見!」とし、鹿野の魅力を「癒し」というキーワードでくくり、大人にとっての癒しは「ゆっくりと自然を満喫すること」、若者にとっての癒しは「アクティブに活動すること」と、若者ならではの目線で切り込んだ内容でした。鹿野の自然や川のせせらぎに目を向け、その周辺でのブッシュクラフトや天体観測などを観光振興プランとして提案しました。
参加者の方からは、この地域に来たこともなかったような若者がここまで真剣に提案してくれたのかと、感激されている様子も多く見られました。最後の質疑応答では、「これまで鹿野を見てきて感じた鹿野の魅力を一つだけ挙げるとすれば何か?」や「若者から見てこの地域の直して欲しいところはどこか?」といった、地域活性化の核心を突くような質問も数多く出ました。しかし、そういった質問にも生徒たちは物怖じすることなく自らの言葉でしっかりと受け答えをしていました。質疑応答を経て、地域の人の思いを参加者全員で共有することができました。
プレゼンの後は、参加者やインターンシップに協力してくださった方々との意見交換会を実施しました。ここでも生徒たちと地域の方々がざっくばらんに意見を言い合い、高校生の意見を大人たちが真剣に聞いてくださいました。
こうして3日間のインターンシップが終了しました。最後に、周南公立大学の先生からは「地域活性化という共通の目的に向かってここまで取り組めたことに感謝しています。この取り組みはここで終わりではなく次に繋げていきたいです。」、新南陽高校の先生からは「この3日間の生徒たちの成長には目を見張るものがありました。このインターンシップは生徒たちにとって非常に意義のあるものになったと思います。」という言葉をいただきました。
インターンシップを終えて
今回のインターンシップの目的は、「周南市における観光振興の方向性を知り、観光振興プランを考えることで地元の地域社会に参加する」でした。実際の鹿野地区の観光振興プランに、高校生の意見を反映させてもらうということでプレッシャーもありましたが、最後は上手くまとまり安堵しました。また、フィールドワークで実際に見た光景や地域住民の方から直接伺った話は大変貴重なものであり、こういった取り組みを学生時代に経験できることに羨ましさを感じました。
今回の取り組みは、若者が地域社会に新しい風を吹かせてくれるとても良い機会になったと思います。こういった取り組みが将来的に増えていき、地域社会がさらに盛り上がっていくことを期待しながら、今後も地域活性化に関わっていきたいです。
(執筆:アイザワ証券周南支店 古川 真)
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