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ベトナム株

ベトナム現地情報2023年5月号より 企業紹介 DHG製薬

2023.05.30 (火)

ベトナム現地グループ会社

Japan Securities Co., Ltd.

ベトナム現地情報2023年5月号より 企業紹介 DHG製薬

DHG製薬(DHG:Y3307)

基本データ(2023/05/11時点)

DHG製薬 企業情報

株価推移(日足:2022/05~2023/05)

DHG製薬 株価推移(日足チャート/1年)

株価推移(月足:2018/05~2023/05)

DHG製薬 株価推移(月足チャート/5年)

【注目点】国内大手の製薬会社

業績(2019~2022年)

業績(2019~2022年)売上高 純利益

DHG製薬(ハウザン製薬)は1974年に設立された国営製薬会社を起源とし、ベトナム国内シェアは3位、国内勢としては26年間連続で首位を維持しています。

2022年の業績を確認すると、売上全体の84%を占める国内売上高は前年比17%増の3兆9,100億ドンとなりました。DHG製薬は市販薬(OTC医薬品)に強みを持っており、新型コロナウイルス流行時、ドラックチェーンの出店数が伸びたようにDHG製薬の市販薬の売上も伸びました。例えば、看板商品Hapacol(解熱鎮痛剤)は前年比19%増と売上を大きく伸ばしています。

国内の製薬産業の特徴として、原材料を海外(主に中国、インド)に大きく依存していることが挙げられます。さらに国内企業は規模が小さく、財務能力も弱いことから、一般的な医薬品の生産を手掛けることが多いです。最新技術を必要とする高度な医薬品は海外企業の独壇場となっています。

そんな中、2019年にDHG製薬は日本の大正製薬の連結子会社となり、同年に錠剤の製造ラインにおける日本のGMP(適正製造規範)認証をベトナム企業で初めて取得し、その知見を吸収、技術を磨いてきました。2022年には日本・EUのGMP基準を満たす新たな工場の建設を開始させており、2024年稼働予定となっています。

【見通し】健康意識による今後の成長性

ベトナムでは2011年から高齢化社会に突入し、さらに所得の増加から人々の健康への関心は高まっています。健康保険の加入率も9割を超えており、医薬品需要は今後も高まっていくと思われます。

2023年の業績目標にはDHG製薬初の純利益1兆ドン(前年比3%増)を掲げており、これはDHG製薬の成長の通過点になるのではないでしょうか。

【上左】カントー市内の薬局の前に置いてあったDHGの看板。
【上右】カントー工場。主に医薬品、漢方薬、健康食品を生産しています。

代表商品であるHapacol(解熱鎮痛剤)。日本のGMP基準を満たした製品となっています。

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ライター

Japan Securities Co., Ltd.

ベトナム現地グループ会社

Japan Securities Co., Ltd.

アイザワ証券グループは、ベトナムの証券会社「Japan Securities Co., Ltd.(ジャパン・セキュリティーズ・インコーポレイテッド)」を2018年に子会社化。ベトナムの経済成長や、株式取引における規制緩和などを背景に、ベトナム株式投資に対する関心が高まっており、情報提供の強化や利便性の向上を図っている。

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